深く丹田呼吸をしながら、僕は自分をその土地のエナジーに同調しにいった。
屋久島・平内海中温泉は、地球の内側から46.5℃の熱が、海底の岩盤の隙間から湧き出してくる場所だ。
しかも普段は海に沈んでいて、干潮の前後2時間だけ岩場の間に姿を現し、湯あみをすることができる。
僕は、この土地の波長と、自分の波長を同調させようと、境界を溶かすようにして、深くまで開いた状態にした。
地下深くからの火のエナジーが、ジワジワと身体の深くまで入ってくる感覚。
ここの湯は、温泉地のポンプで汲み上げて、タンクに一度貯めたお湯じゃなくて、海底を貫いて湧き出している、地球内部の火のエネルギーそのものだ。
湯から出てしばらくした時から、激しい嘔吐と腹痛、下痢。猛烈なのぼせ感。火が頭に登った感覚。よく言う湯あたりのかなりヘビーな状態。
東洋医学でいえば心火亢盛(しんかこうせい)。心という「君主」が過熱した状態。さらに進むと心腎不交(しんじんふこう)、上の火と下の水の対話が途絶え、根を失った炎になる。
多分そんな状態になっていたと思う。
ほぼ2日間、ベッドに横になりながら朦朧としていると、あることに気づいた。
この温泉が限られた時間しか姿を現さないこと自体、
「少しずつ受け取りなさい」
というメッセージを発している場所なのかもしれない。
湯に浸かっていた時間は10分か20分か、そんなに長い時間ではなかったけれど、なんせ全開だった。
タオの内丹修練では、水と火の統合を、とても時間をかけて慎重に行う。
改めて、その慎重さの意味を身体で学んだ。
呼吸は、世界とつながる扉になる。同時に、自分の中心へ戻るための扉でもある。
開くには、自分の根っこにつながっていることが必要だ。
このような強いエナジーの場所ではなおさらだろう。
”場と一つになろうとするときは、まず自分との繋がりを強く保たれているか確かめる”
"火のエナジーは勢いがあるので、取り入れるときはゆっくりと慎重に"
今回の経験から受け取った教訓。
感度が高まるほど、受け取るものも大きくなる。場所が強ければ、なおさら。
だから根がいる。水がいる。
それを実践し、伝え続けていきたい。
屋久島・平内にて
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