それは突然終わった。
知人による事業の乗っ取り。
あまりにも突然のことで、最初は何が起きたのか分からなかった。そして次の瞬間、とてつもない怒りがこみあげてきた。あらゆる手を尽くして取り戻そうとしたが、反撃の手段は何一つ残されていなかった。用意周到で、完璧なやり方だった。
今思えば、確かに兆しはあった。
行政機関や政治家を巻き込んだ、ちょっとした騒動となった。応援してくれた有力者もいたが、覆ることはなかった。
でも気がつくと僕は、その見事な手際を前に「これは流れだ」と感じていた。怒りは消え、不思議な静けさがあった。
なぜそうなれたのか、当時の僕には説明できなかった。
ただ一つ、はっきりしていたことがある。
僕が失ったのは、形だった。志ではなかった。
事業という形が消えても、"人類の精神的進化のため"という志は、内側にあった。傷ついていなかった。
むしろ、形がなくなったことで、志の輪郭がくっきりと見えた。
そしてもう一つ、気づいたことがあった。
本当に恐れていたのは何かということだ。
でもそれに気づいたのは、もう少し後になってからのことだ。
次回——僕を支えていた土壌について。
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