消えた喘息

私は小さな子どもの頃から、喘息持ちでした。発作は決まって夜に起こるので、幼な心に夜になるのが怖くてたまりませんでした。


小学校に入ってからは、さまざまな治療を受けました。随分ステロイド剤のお世話にもなりましたが、気休めでした。

見かけは元気でも、発作の危険があるので、体育の授業は決まって見学。

同じクラスの女子と、グラウンドの片隅に腰を下ろして見学してたのを、半世紀近く過ぎた今でも、よく覚えてます。

その後、彼女は学校に来なくなり、暫くして天に召されたと聞きました。小児がんでした。

私も、発作のたびに、もう死んじゃうのかなぁと思ってたので、死がますます身近に感じるようになりました。


10代後半からは、スポーツをするようになり、身体が鍛えられたからなのか、喘息は過去のものとなりました。

しかし10年後の、20代後半に、悪夢が再び現実となりました。

ハードワークのストレスが祟ったのか、たびたび発作に襲われるようになりました。職場で発作が起き、肩で息しながら、ゆっくりゆっくり牛のように歩いて、近くのクリニックに転がりこんで点滴を受けたことが幾度かありました。


それからの二十数年間、長い喘息との付き合いでした。数ヶ月に一回、クリニックで治療薬を処方してもらい、お守りのように携帯していました。薬をもらいにクリニックに行くと、入院レベルの状態だよと言われることも、しばしばでした。


転機となったのは40代後半、タオヨガとのご縁でした。

タオヨガを学ぶようになり、また日本の古い養生法の書物を参考にしながら、身体の緩め方、身体の開き方、呼吸の深め方を自分なりに研究しました。すると、自分の中の氣の滞りや、その解消法がわかるようになりました。身体と心は繋がっていること、自然界の波長に同調していく術がわかるようになりました。


気がつくと、肺や気管支の調子を自分で整えることができるようになり、喘息薬は要らなくなりました。


身体の不調があると、心の平静を保つことが難しくなります。精神的な進化の旅を歩みにくくなります。


私が喘息を克服できたシンプルな方法が、同じ苦しみを持つひとりでも多くの方のお役に立つなら、長年苦しんだ甲斐があるなぁと思います。

今年からは、そんな身体の調子を整える方法をシェアさせて頂く機会も作っていきたいです。


氣は必ず、癒しの力を現してくれます。